親が搬送されたと聞くと、病院への連絡、仕事の調整、家族への報告が一度に頭に浮かびます。まず、病院から説明を受ける家族の連絡先を確認し、退院後の生活を相談できる窓口を聞いておきましょう。このページでは、治療が始まった後の連絡と準備を整理します。「72時間」は最初の数日を表す目安で、介護手続きの一律の期限ではありません。
命に関わる場面では、このページを閉じる
目の前で親が倒れている、意識がない、呼びかけへの反応がいつもと違う——そうした場面は、このページの範囲ではない。迷わず119番に電話する。すでに救急搬送や入院が済んでいるなら、治療の判断は病院とかかりつけ医に任せる。
当サイトは病状の見立てや受診の判断を書かない。ここで扱うのは、治療が始まった後に家族が歩く、手続きの順路だけである。
全体の地図 — 五つの区間を順に進む
介護保険のサービスを使うまでの流れは、厚生労働省の案内では次の順序で説明されている。
| 区間 | 何が起きるか | 主な相手 |
|---|---|---|
| 1. 相談 | 状況を整理し、次の手を確認する | 地域包括支援センター |
| 2. 申請 | 要介護認定を申請する | 市区町村の窓口 |
| 3. 調査・意見書 | 認定調査員の訪問調査と、主治医意見書の作成が進む | 認定調査員・主治医 |
| 4. 判定・通知 | 介護認定審査会の審査を経て、結果が届く | 市区町村 |
| 5. 計画・利用 | ケアプランを作り、サービスが始まる | ケアマネジャーなど |
認定結果の通知は、原則として申請から30日以内とされています。ただし、退院の予定と手続きの進み方が同じになるとは限りません。退院後の生活が心配なら、結果を待つ間も病院の相談窓口に事情を伝えてください。金沢市の案内も、退院後に介護サービスが必要な場合は病院の相談員への相談を勧めています。
現在地の見つけ方
いま困っていることから、連絡する相手を選びます。
| 状況 | 最初に確かめること |
|---|---|
| 入院中で、退院後の暮らしが心配 | 病院の相談窓口や医療ソーシャルワーカーに相談できるかを病棟で聞く |
| 親の地域で介護の相談をしたい | 親の住所を担当する地域包括支援センターと受付時間を調べる |
| 家族への連絡が重なっている | 病院から説明を受ける人と、家族へ共有する方法を話し合う |
電話の前には、親の住所、入院先、分かっている退院予定、一人暮らしなど心配な事情をメモしておくと話しやすくなります。病院や申請窓口へ提出する書類は、相談用のメモとは別です。何が必要かは連絡先で確認してください。
手続きがすでに進んでいるなら、次のページも使えます。
- まだ誰にも相談していない → 区間1。地域包括支援センターへの相談から始める。
- 病院で「認定の申請をしておいてください」と言われた → 区間2。要介護認定の申請を読む。
- 申請を出し、調査の日程連絡を待っている → 区間3。認定調査の当日と主治医意見書を先に読んでおく。
- 認定結果の通知が届いた → 区間4の出口。認定結果の読み方へ進む。
- サービスを一緒に組み立てる相手を探したい → 区間5。ケアマネの探し方へ進む。
分からないことが残っていても、相談を始められます。電話の終わりに、担当者の名前、次に誰から連絡するか、それまでに確かめることを控えておくと、続きを一から説明せずに済みます。
各順路への入口
手続きの順路(申請から認定まで)。
- 地域包括支援センターへの相談 — 最初の一本の電話。話す内容は三行でいい
- 要介護認定の申請 — 出す場所と持ち物、出した後の流れ
- 認定調査の当日 — ふだんの様子メモの作り方
- 主治医意見書 — 医師の名前と書類の依頼方法を確認する
- ケアマネの探し方 — サービスを組み立てる相手の見つけ方
- 認定結果の読み方 — 届いた通知をどう読むか
退院後の暮らしについて相談するとき。
- 高齢の親の退院準備 — 自宅で必要な物を、買う前に分ける
- 在宅介護か施設か — 判断材料の並べ方
- デイサービスの選び方 — 通いの選択肢の確かめ方
- 老人ホームの種類 — 施設類型の全体像
- 老人ホーム見学のチェック — 見学で確かめること
お金と家族(手続きと並行して読める)。
- 介護保険の自己負担 — 負担のしくみの読み方
- 高額介護サービス費 — 負担が重いときの制度
- 介護休業の使い方 — 辞める前に知る制度
- きょうだい分担の話し合い — 一人で抱えないための話し合い
72時間で決めなくていいこと
大きな決断を一人で急ぐ必要はありません。いつまでに何を決める必要があるかを相談しながら、次のことを考えます。
- 施設か在宅か。親の希望、暮らしに必要な支援、家族ができることを整理します。退院が近い場合は、認定結果を待たず病院の相談窓口に準備の進め方を聞きましょう。
- 仕事を辞めるか。退職の前に、介護休業という制度の存在だけ覚えておく。判断はそれを知ってからでいい。
- 費用の総額。介護保険には自己負担のしくみがあり、全額を家族が背負う前提で悩み始めなくていい。
今日の連絡で全部が決まらなくても、次に相談する相手と日時が分かれば、そこから続けられます。地域の窓口へ初めて電話するなら、話す内容を三行にまとめたメモを手元に置いてください。




