手続きの順路

地域包括支援センターへの電話|家族から伝えることと相談先の探し方

相談したほうがいいと分かっているのに、何をどう話せばいいか決まらず、番号を眺めたまま数日たっている。

まず押さえておきたいこと

親の介護や生活が心配になった家族は、親の住所を担当する地域包括支援センターへ相談できる。相談は無料で、申請するかどうかを先に決める必要はない。最初は「誰のことか・何が起きたか・一番困っていること」の三行を用意し、追加の質問には分かる範囲で答えよう。退院日など急ぐ事情も伝え、次に誰へいつ連絡するかを確かめる。

この記事の使い方と確認日

今の状況に合わせて、連絡先や準備することを確かめます。

元の資料確認:。追加の確認日は記事末尾の資料ごとに記載しています。

自宅でメモを用意して電話相談をするサチ
電話の前に、親の住む地域と困っていることを手元に置く。 AIで作成した架空の場面です。

「親の暮らしが心配だけれど、何を相談すればいいのか分からない」。そんな段階でも、家族から地域包括支援センターへ相談できます。最初は、親がどこに住んでいるか、何が起きたか、いちばん困っていることを伝えれば、話を始められます。

申請やサービスを決める前に相談できる

「相談するからには、こちらの希望を固めておかなくては」と思うかもしれない。けれど、何から考えればよいかを整理するのも相談の一つである。次のことは、電話の前に決めなくていい。

  • 介護保険を申請するか。 今の暮らしで困っていることを伝え、申請を含めてどのような方法があるかを尋ねる。
  • どのサービスを使うか。 サービス名を調べ尽くすより、「買い物に行けなくなった」など、生活で起きていることを話す。
  • 本人にどう切り出すか。 本人の希望が分からない、相談を嫌がっている、といった事情も伝えてよい。家族が心配していることと、本人が話したことは分けておこう。

相談は無料である。ただし、その後に利用する介護サービスなどの費用まで無料になるという意味ではない。利用を考える段階で、費用を別に確かめる。家族からの相談と無料の相談窓口については、厚生労働省の案内(資料150ページ)で確認できる。

親の住所を担当する窓口を探す

離れて暮らす家族が電話するときも、まずは親の住所を担当するセンターを探す。厚生労働省の家族介護者向け案内も、介護が必要な家族の居住地を担当する窓口への相談を案内している。

  1. 「親が住む市区町村名 地域包括支援センター」で検索し、自治体の公式サイトを開く。
  2. 一覧の「担当区域」で、親の町名・住所に対応するセンターを確認する。電話番号と相談受付時間をメモする。
  3. 担当が分からなければ、親の市区町村の介護保険担当課に「この住所を担当する地域包括支援センターを教えてください」と尋ねる。

介護サービス情報公表システムからも探せる。地域によって窓口の名称が異なる場合があるので、名称だけで判断せず担当区域を確認しよう。たとえば横浜市では、地域ケアプラザなどがその役割を担っている。かけた先が担当外なら、親の住所を伝えて相談先を尋ねればよい。

最初に話すことを三行にする

電話のそばに置くメモを、次の三行から作ってみよう。これは話し始めるための例で、相談に必要な情報が三行で全てそろうという意味ではない。

行 書くこと 例
1 誰のことか・住んでいる場所 母。78歳。◯◯市◯◯町で一人暮らし
2 何が起きたか・分かっている予定 先週転倒して入院中。退院日は10日後と言われている
3 一番困っていること 退院後、一人で暮らせるように何を準備すればよいか分からない

最初の一言は「母の退院後の生活について、家族から相談したいです」でよい。続けてメモを読み、退院日など急ぐ事情があれば伝える。自分が遠方に住んでいて、頻繁には通えないことも相談の材料になる。

センターには保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーなどの専門職がいる。状況に応じて、親の名前・住所、暮らしの様子、連絡先などを聞かれることもある。手元で分からないことは推測せず、「そこはまだ確認できていません」と伝えよう。後で確認する必要があれば、何を調べ、誰へ連絡するかを聞いてメモする。

時間や言葉が足りないときの伝え方

まだ要介護認定を受けていないから、と電話を控える必要はない。高齢者の日常生活の困りごとも相談できる。「介護が必要か分からないのですが、最近買い物に困っているようで」と、気になっていることから話してみよう。

仕事で電話できる時間が限られるなら、自治体の公式サイトで相談受付時間を確かめる。つながったら「今は短い時間しか話せないので、改めて相談する時間を決めたいです」と伝える。折り返しや予約の方法は、窓口に確認する。

途中で言葉が詰まったときは、「うまく説明できないので、メモを読みます」と言ってもよい。話せない部分を無理に埋めず、今分かることから伝える。相談のために、気持ちまで整えておく必要はない。

電話を切る前に、次の連絡をメモする

話を聞いてもらった後は、次にすることを確認する。「この後、私がすることを一つずつ確認してもよいですか」と尋ね、メモの余白に書き足そう。

  • 誰に連絡するか。 担当者や窓口の名前、電話番号。
  • いつ、どちらから連絡するか。 自分がかけるのか、連絡を待つのか。日程の約束があればその日時。
  • それまでに何を確かめるか。 親に聞くこと、用意するものなど、相談で決まった内容。

一度の電話で方針が決まらなくても、次の連絡先と確認することを残しておけば、続きから相談できます。予定が分からないままなら、「次はいつ頃、こちらから連絡すればよいですか」と聞いておきましょう。

今週は、サービスの予習を全部しなくていい

今週手放してよいのは「介護サービスの一覧を全部理解してから相談すること」である。まず親の住所と、起きたこと、一番困っていることを一行ずつ書く。そのメモを入口に、必要なことを窓口と整理していこう。

相談で申請に進むことになったら、要介護認定の申請が順路の続きになる。入院直後の連絡先や順番も整理したいときは、最初の72時間の地図へ。全部を決めたメモでなくても、電話を始める準備にはなる。

HAND OVER, NOT ALONE

一人で抱えず、外へ渡すこと

  • 介護保険を申請するかどうかは、電話の前に決めなくてよい
  • 容体の急変・強い痛みは、このページでなく119とかかりつけ医へ

次に確認すること

親の名前・起きたこと・一番困っていることを一行ずつ、電話の前に置くメモに書く

SOURCES

一次資料(厚生労働省・自治体など)

  1. 家族介護に直面している方への支援を知りたい厚生労働省 · 2026/9/16確認
  2. 地域包括支援センターとは(資料150ページ)厚生労働省 · 2026/9/16確認
  3. 地域包括支援センターはどのような活動をしていますか横浜市 · 2026/9/16確認

VISIBLE FAQ

よくある質問

本人が相談を嫌がっていても電話してよいか。

家族からの相談ができる。本人の気持ちや、家族が心配していることを分けて伝え、本人へどう話すかも相談しよう。家族の相談だけでサービス利用を決めず、本人への確認の進め方を窓口と考える。

相談にお金はかかるか。

地域包括支援センターでの相談は無料である。その後に利用する介護サービスなどの費用とは別なので、利用を検討する段階で費用を確認する。

親と離れて暮らしている場合、どこのセンターへ電話するか。

まず親の住所を担当する地域包括支援センターを確認する。自分の住む地域で探すのではなく、親の市区町村の公式サイトで担当区域と電話番号を調べる。担当が分からなければ、その市区町村の介護保険担当課に尋ねる。