認定調査の日程が決まったら、ふだんの生活で手伝っていることをメモしておきましょう。認定調査員が本人や家族から心身の状況を聞き取り、全国共通の項目で確認します。試験ではないので、答え方を覚える必要はありません。当日、話し忘れそうなことを手元に残しておくための準備です。
先に決めなくていいこと
調査の日が近づくと、「要介護いくつになりそうか」を予想したくなる。この予想は、しなくていい。判定は調査結果と主治医意見書をもとに介護認定審査会が行うもので、家族が当てにいく性質のものではない。結果を見込んでサービスや施設の候補を絞り始めるのも、まだ早い。
もう一つ、「調査までに家の中を片づけて、ちゃんとした状態を見せなければ」とも考えなくていい。調査が確かめたいのはふだんの暮らしぶりであって、よそ行きの一日ではない。
メモに書く三つのこと
ふだんの様子メモは、次の三つの欄で作る。分量は一枚で足りる。
| 欄 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 手助けの場面 | ふだん誰かが手伝っていること | 夜のトイレに付き添う。薬の時間を電話で知らせる |
| 変わったこと | ここ数か月で増えた・できなくなったこと | 鍋を焦がすことが増えた。外出の回数が減った |
| 言いにくいこと | 本人の前では話しづらいこと | 入浴を嫌がる。夜中に混乱することがある |
書くのは事実だけでよく、うまい文章にする必要はない。日付や回数を添えられる項目は添える。「たまに」より「週に2〜3回」のほうが、聞き取る側に正確に届く。
聞き取りの範囲を知っておく
調査票は、概況調査・基本調査・特記事項の三つの部分でできている。基本調査は全国共通の74項目で、体の動きや生活の様子などを一つずつ確かめていく。数字にしにくい事情は、調査員が特記事項として書き残す。家族が伝えたふだんの様子も、この特記事項に生きる。
すべての調査項目に答える資料を作る必要はありません。「夜のトイレには付き添っている」など、家族が知っている生活の様子を具体的に残しておけば、聞き取りの際に補足できます。
当日詰まりやすい場面
- 本人が、ふだんより格段にしっかり受け答えする。面接の間だけ調子が良く見えることは珍しくない。そのために事前のメモがある。その場で言い直させたり否定したりせず、実際の様子はメモと調査員への補足で伝える。
- 家族が答えすぎてしまう。本人への質問は、まず本人が答えるのを待つ。本人の答えと実際が違うときに、遮らずに事実を足すのが家族の役どころである。
- 本人が、あれこれ尋ねられることに腹を立てる。プライドに触れる時間であることは調査員も分かっている。その場で取りなせなくても、調査が台無しになるわけではない。
今週やらないことを一つ決める
今週の「やらない」は、答え方の練習である。想定問答を作って本人に覚えさせるような準備は、本人を疲れさせるうえ、ふだんの様子という一番の資料を歪めてしまう。
メモを書き終えたら、当日取り出せる場所に置いておきます。調査と並行して主治医意見書が作成され、この二つをもとに審査が行われます。通知が届いた後は、認定結果の読み方を確認してください。



