主治医意見書は、要介護認定の審査で使う、医師の医学的な意見をまとめた書類です。一般には市区町村が主治医に作成を依頼しますが、申請者が依頼や提出をする自治体もあります。家族はまず、親を診ている医療機関と医師の名前を確かめ、申請窓口で手順を確認しましょう。
先に決めなくていいこと
「意見書」と聞くと、家族も医学的な説明を用意しなければと思うかもしれません。家族が診断したり、書く内容を決めたりする必要はありません。
- 医学的な評価は主治医が行います。分からない診断名や薬の内容を、家族の推測で補わないようにします。
- 通院先や医師の名前は、本人や付き添っている家族に確かめます。分からない部分は申請窓口へ相談できます。
- 日常生活で気になる変化があれば、実際に見たことをメモしておくと、医療機関に尋ねるときにも伝えやすくなります。
誰が頼み、誰が書くのか
一般的な流れを整理します。厚生労働省の主治医意見書に関する資料には、申請者が事前に作成を依頼し、提出する自治体の運用も示されています。実際の方法は申請窓口で確認してください。
| 役割 | 誰が | 何をするか |
|---|---|---|
| 依頼する | 市区町村 | 申請を受けて、主治医に意見書の作成を直接依頼する |
| 書く | 主治医(かかりつけ医) | 医学的見地から心身の状況について意見書を書く |
| 使う | 介護認定審査会 | 認定調査の結果と意見書をもとに要介護度を審査・判定する |
| 家族 | あなた | 主治医の氏名と医療機関名を申請時に正しく伝える |
意見書に書かれるのは、傷病に関する意見、心身の状態に関する意見、生活機能とサービスに関する意見などである。認定調査と並ぶ判定の材料になるため、ふだんの状態をよく知る医師が主治医欄に書かれていることが大事になる。
電話する先と伝えること
連絡する前に、申請窓口から案内された依頼方法を確かめます。
- 本人や家族に通院先を聞く。診察券などで医療機関名を確認し、医師の氏名が分からなければ受付などに尋ねます。
- 医療機関へ連絡が必要な場合は、「要介護認定の申請で主治医意見書が必要と案内されました」と伝えます。受診や家族からの情報提供が必要かも、医療機関の案内に沿って確認します。
最近受診していない場合は、意見書の作成に受診が必要かを医療機関へ確認します。受診日や提出予定が決まったら、申請窓口にも必要に応じて伝えてください。
詰まりやすい場面
- 病院が複数あって、どれが主治医か分からない。内科と整形外科など、かかっている先が分かれているときは、ふだんの全身の状態を継続して診ている医師を軸に考え、迷ったら申請窓口で事情ごと相談する。
- そもそもかかりつけ医がいない。市区町村の窓口が進め方を案内するので、申請自体は止めなくていい。
- 本人が受診を嫌がる。無理に連れて行こうとせず、進め方を窓口や地域包括支援センターに相談する。説得は今週の宿題ではない。
離れて暮らしていると、病院名は知っていても医師の名前までは分からないことがあります。本人や通院に付き添う家族に聞き、確認できたところから控えておけば大丈夫です。不明な部分は推測で埋めず、窓口で相談しましょう。
家族が見たことと、医師の評価を分ける
家族のメモには、診断の推測ではなく、普段の生活で困っていることや変わったことを書きます。意見書の医学的な評価は医師に任せ、必要な情報を聞かれたら分かる範囲で伝えましょう。同じメモは、認定調査の当日に普段の様子を説明するときにも使えます。
医師の名前を控えたら、要介護認定の申請で必要な書類と一緒に保管します。窓口や医療機関から追加の確認があったときも、同じメモに書き足せます。審査後に届く通知については、認定結果の読み方にまとめています。



